《ドクターからの豆知識》なぜ歯の神経は残したほうがいいの?
2022.06.21更新
なぜ歯の神経は残したほうがいいの?
皆さんは歯の神経をとる、残す、といった言葉を聞いたことがあると思います。
神経をとった歯は、歯の寿命が大幅に短くなるため、多くの人は出来る限り歯の神経をとらずに治療を希望されます。
では、歯の寿命にもかかわる歯の神経の役割や、神経をとったらどうなるのかを詳しくみていきましょう。
一般的に歯の神経といわれるものは、歯髄といいます。
歯髄には無数の毛細血管や神経線維があり、象牙質に栄養や酸素を送ったり、歯に伝わるさまざまな刺激を感知し、脳に伝えたりします。
また、防御機能としての役割もあり、外部の刺激から歯を守り、細菌が歯の内部へ侵入しないよう働いています。
歯髄をとってしまうと歯に栄養や酸素が送られなくなるため、歯自体が脆くなり破折のリスクが高くなります。
また、刺激を感知しなくなるため、虫歯になっても痛みを感じなくなり、気付いた時には被せものの中で虫歯が大きくなっていることもあります。
しかし、歯の神経をとりたくない…と思っていても、ケースによってはとらなくてはならない事もあります。
神経をとって、根管治療が必要となるケースにはどのようなものがあるのでしょうか。
神経をとるケースとして最も多いのが、細菌感染によって歯髄にひどい炎症が起こっているときです。
虫歯で、何もしないときにでも歯に強い痛みを感じた時には、もう既に歯髄に細菌が侵入している事が多く、そうなってしまうと痛みをとるために、神経をとる必要があります。
ケースによっては、断髄といって神経を全部とらずに一部だけとることもあります。(これはドクターの診断によりますので、出来る場合と出来ない場合があります。)
また、強い痛みを感じても、放っておくと痛みは無くなりますが、それは歯髄が壊死して痛みを感じなくなるからです。そのままさらに放置すると根の先に膿が溜まってしまう可能性があり、状態によっては治療してもなかなか治らないこともあります。
福西歯科クリニックでは、残せる神経は残していく治療をしています。
患者さんのケースによっては、診断で残せない場合もあります。
しっかりと説明し、理解していただいた上で治療を行っていますので、わからないことがあればドクターに聞いてみてくださいね。
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